● 6月14日〜19日● 銀座・GALLERY ART POINT 長谷川がモティフにしているのは、化学プラントである。プラント(plant)は、規模の大きな生産設備の一式のことで、化学プラントは我々を支えるあらゆるものを生み出してきた。そのものは無機質であっても、生命のゆりかごなのだ、と長谷川はとらえる。 「成熟」(F100)「実験」(F50、一年間のこの1点」13頁参照)を中心に、15号以下小品10余点。そのすべてが化学プラントに材をとっている。ただ今展にはじめて女体が登場した(「実験」ほか右のとらえ方ならば早晩人体との共存は必然だったであろう。 画面のなかでプラントの各部分の太・細のパイプやラインがくねり、絡まりながら、さながら巨大な芋虫のように蠢うごめき、ときに赤や緑や青を発光し、ぬめりとした生命体のごとしである。 プラントには“植物”の意味を第1義とする。長谷川の世界が生命そのものであるのは宜むべなりだ。*1963年愛知県生。2003年第80回春陽展初入選。'19年青木繁記念大賞ビエンナーレ優秀賞(久留米市美術館)。現在、春陽会会員。(中)
● 6月14日〜19日
● 銀座・GALLERY ART POINT
長谷川がモティフにしているのは、化学プラントである。プラント(plant)は、規模の大きな生産設備の一式のことで、化学プラントは我々を支えるあらゆるものを生み出してきた。そのものは無機質であっても、生命のゆりかごなのだ、と長谷川はとらえる。
「成熟」(F100)「実験」(F50、一年間のこの1点」13頁参照)を中心に、15号以下小品10余点。そのすべてが化学プラントに材をとっている。ただ今展にはじめて女体が登場した(「実験」ほか右のとらえ方ならば早晩人体との共存は必然だったであろう。
画面のなかでプラントの各部分の太・細のパイプやラインがくねり、絡まりながら、さながら巨大な芋虫のように蠢うごめき、ときに赤や緑や青を発光し、ぬめりとした生命体のごとしである。
プラントには“植物”の意味を第1義とする。長谷川の世界が生命そのものであるのは宜むべなりだ。
*1963年愛知県生。2003年第80回春陽展初入選。'19年青木繁記念大賞ビエンナーレ優秀賞(久留米市美術館)。現在、春陽会会員。(中)