昨年4月1日付けで神戸笹波会から改称し、5月に創設の原点に還るべく「第48回一楽書芸院展」として笹波、神戸笹波時代を含めた通号の展覧会を開催し今後の更なる結束を図ったが、それに続く同院の代表展(通号)。幹部は大作に各人の風趣を十二分に滲ませた作品を披露。田頭一舟会長は、白と薄灰青の上下二段の竹葉図の箔打ち紙に島木赤彦の歌を浮かべ、壮大な世界を構築した。寺岡棠舟副会長は、上白紙に令和・梅の花32首のうち8首を繊細に、下朱紙に中大兄 三山歌の反歌を大胆に展開した。また、田頭央我理事長は、自作の満月の草原をイメージした料紙の空間に伊藤左千夫の歌を降り落ちるように浮かべた。一首目に宗門校京都女子学園の創設者・甲斐和里子の歌に添う生き様を、二首目に父の悠然とした歩みを新たに誓う大胆な運筆は中室舟水理事長代行。いつも難解な変体仮名が漢字作品と見まごう草野曽舟副理事長の今作。4行目の「八奈報可二者」、次の「破留母」など。中堅筆頭の秋山和也の切れのある用筆が目を魅くも、ふっとした強弱の機微が欲しいか。ベテラン勢では寺田扇舟と東晃舟の二紙の構成、色彩対比。繊細な流れに絶妙な散らしの中島緋舟、清水澄江。安定したかな美に小宮山青舟と前遊舟を挙げる。他、中原朱穂の遠目のバランス感も。(松)
昨年4月1日付けで神戸笹波会から改称し、5月に創設の原点に還るべく「第48回一楽書芸院展」として笹波、神戸笹波時代を含めた通号の展覧会を開催し今後の更なる結束を図ったが、それに続く同院の代表展(通号)。
幹部は大作に各人の風趣を十二分に滲ませた作品を披露。田頭一舟会長は、白と薄灰青の上下二段の竹葉図の箔打ち紙に島木赤彦の歌を浮かべ、壮大な世界を構築した。寺岡棠舟副会長は、上白紙に令和・梅の花32首のうち8首を繊細に、下朱紙に中大兄 三山歌の反歌を大胆に展開した。また、田頭央我理事長は、自作の満月の草原をイメージした料紙の空間に伊藤左千夫の歌を降り落ちるように浮かべた。一首目に宗門校京都女子学園の創設者・甲斐和里子の歌に添う生き様を、二首目に父の悠然とした歩みを新たに誓う大胆な運筆は中室舟水理事長代行。いつも難解な変体仮名が漢字作品と見まごう草野曽舟副理事長の今作。4行目の「八奈報可二者」、次の「破留母」など。中堅筆頭の秋山和也の切れのある用筆が目を魅くも、ふっとした強弱の機微が欲しいか。ベテラン勢では寺田扇舟と東晃舟の二紙の構成、色彩対比。繊細な流れに絶妙な散らしの中島緋舟、清水澄江。安定したかな美に小宮山青舟と前遊舟を挙げる。他、中原朱穂の遠目のバランス感も。(松)