〔収録作品〕①風羅坊 百骸九竅の中に…「笈の小文」(松尾芭蕉)②駿河路や花橘も茶の匂ひ(松尾芭蕉)● 5月20日〜25日 / ● 銀座ギャラリー いず2001年に第1回個展年に第1回個展を地元岸和田で開催。翌年には第2回展を銀座開催。以後、関西と東京で交互に回を重ね、今回で14回目の展観となった。今年は芭蕉生誕370年、没後320年にあたることから、これを記念して芭蕉文集に素材を求めた作品が中心になった。28点の出品。注目の2点を掲載した。まずは「風羅坊」。芭蕉『笈の小文』冒頭文である。「百骸九竅」とは人体そのもので、その中の「物」とはつまり心である。その心を風羅坊と名付け、芭蕉自身の別号ともなる。俳諧を生涯の道として生きた芭蕉精神の根底の一文。奥宣憲の撰文に相応しい素材である。その思いは書表現から端的に伝わり来る。冒頭の墨量で四行を重厚に、中盤の五行は筆の働きを効かせたスムーズな線の動き、終盤は行頭を左に下げて上部の空間を演出し、落款部に連動させている。芭蕉文学に共感した宣憲の構想の高さ。こういう書を見ると文学と書を結びつけている「物」に気付かされるのである。つまり心である。「駿河路」は淡墨の伸びやかさと明るい空間が融合する簡潔な作。来年の15 回展は神戸原田の森での開催予定。
〔収録作品〕
①風羅坊 百骸九竅の中に…「笈の小文」(松尾芭蕉)
②駿河路や花橘も茶の匂ひ(松尾芭蕉)
● 5月20日〜25日 / ● 銀座ギャラリー いず
2001年に第1回個展年に第1回個展を地元岸和田で開催。翌年には第2回展を銀座開催。以後、関西と東京で交互に回を重ね、今回で14回目の展観となった。今年は芭蕉生誕370年、没後320年にあたることから、これを記念して芭蕉文集に素材を求めた作品が中心になった。28点の出品。
注目の2点を掲載した。まずは「風羅坊」。芭蕉『笈の小文』冒頭文である。「百骸九竅」とは人体そのもので、その中の「物」とはつまり心である。その心を風羅坊と名付け、芭蕉自身の別号ともなる。俳諧を生涯の道として生きた芭蕉精神の根底の一文。奥宣憲の撰文に相応しい素材である。その思いは書表現から端的に伝わり来る。冒頭の墨量で四行を重厚に、中盤の五行は筆の働きを効かせたスムーズな線の動き、終盤は行頭を左に下げて上部の空間を演出し、落款部に連動させている。芭蕉文学に共感した宣憲の構想の高さ。こういう書を見ると文学と書を結びつけている「物」に気付かされるのである。つまり心である。「駿河路」は淡墨の伸びやかさと明るい空間が融合する簡潔な作。
来年の15 回展は神戸原田の森での開催予定。