全日本美術 ALL JAPAN ARTS
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Work No.92

おのづから…(太田水穂)

第76回正筆展(2025.03)
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正筆会の第76回展。黒田賢一会長の令和5年度文化功労者顕彰は井茂圭洞氏文化勲章受章との同時授与となり書道会を大きく湧かせた。また、田中徹夫副理事長の第11回日展の内閣総理大臣賞の受賞が決まり、躍進の勢いに弾みがついた。
今展には会長、顧問理事長、副理事長4名の幹部に参事8名、参与49名、専務理事3名、常務理事69名、総務理事154名、常任理事293名の役員作品が並び、同時併催で新鋭作家の第16回暢心展が開催され次世代に向けた取組みも続けられている。
さて、583名の役員から9点をピックアップさせて頂いた。
黒田会長は太田水穂の歌「おのづから歩みを止めて聞くものか すすきの中の冬川の音」を前3行、後ろ5行の空間配置で微かな揺れを意図しながら小さく「音」でしめる。絵の世界に通じる。山根亙清理事長は、お孫さんの慶事に詠んだ自詠の歌であろう。「奈那ちやん」に顔が綻ぶ。田中徹夫副理事長は茂吉の歌を凛とした響きで書き進め、最終部の散らしでしめた。突き入れた点の移動が妙。同・野田正行は和歌を調和体とかな書に配置して新鮮な響きを創出。同・川上鳴石は萬葉集・夏雑歌から真仮名4紙とかな書2紙で書き並べ響きの差異を示す。白、蘇芳色の1対2の2紙に西行の歌2首を書いて鮮烈な同・寺坂昌三。続く専務理事3名も夫々の風趣あり期待大。小字展開の小野玲華と料紙巧妙な折川司、大字横展開に定評ある湯澤聰。(松)

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おのづから…(太田水穂) — 黒田賢一