日本書道院がこれまで29回展まで続いてきた選抜展を、夏開催の役員展・新鋭展を統合する「100人展」と役員を外した選抜展・同人展の併催展としたのは、平成25年(2013年)11月。悲喜こもごもの中もう11年が過ぎたが、ここから新しいうねりを起こさねばなるまい。特に役員の一層の奮起を期待する。繊細に、且つ大胆に。何故「書」を学んできたかという原点に戻って。今展より役員作品を中心に注目作を挙げた。中村雲龍会長「懐風」は、南朝斉の名門の文人王融の「詠琵琶」の一節からの句。「抱月如可明、懐風殊復清…」より。今回の祝賀会の清興「二胡」の演奏で響いた「風」に通じる。三宅相舟副会長は笠女郎が家持に贈った恋歌と市原王が想い人に絶対的な愛情を込めた歌二首。微細な響きと空間の調和がある。遠山白雲「戴叔倫」のやや沈んだ心境の五言律詩が気になるも、高橋静豪の独特な筆致のリズムも一興で存在感を保っている。斉藤龍堂は色彩豊かな錦江の春を詠った「杜甫詩」を大胆な筆致で伸びやかに捉えた。昭和百年の残象句を繋いで想い巡らす自作詩は稲葉如龍。成田寿苑の細線の機微。理事から7名、夫々の味わいある。また、水調歌頭の意味を始めて知った。(松)
日本書道院がこれまで29回展まで続いてきた選抜展を、夏開催の役員展・新鋭展を統合する「100人展」と役員を外した選抜展・同人展の併催展としたのは、平成25年(2013年)11月。悲喜こもごもの中もう11年が過ぎたが、ここから新しいうねりを起こさねばなるまい。特に役員の一層の奮起を期待する。繊細に、且つ大胆に。何故「書」を学んできたかという原点に戻って。今展より役員作品を中心に注目作を挙げた。
中村雲龍会長「懐風」は、南朝斉の名門の文人王融の「詠琵琶」の一節からの句。「抱月如可明、懐風殊復清…」より。今回の祝賀会の清興「二胡」の演奏で響いた「風」に通じる。三宅相舟副会長は笠女郎が家持に贈った恋歌と市原王が想い人に絶対的な愛情を込めた歌二首。微細な響きと空間の調和がある。遠山白雲「戴叔倫」のやや沈んだ心境の五言律詩が気になるも、高橋静豪の独特な筆致のリズムも一興で存在感を保っている。斉藤龍堂は色彩豊かな錦江の春を詠った「杜甫詩」を大胆な筆致で伸びやかに捉えた。昭和百年の残象句を繋いで想い巡らす自作詩は稲葉如龍。成田寿苑の細線の機微。理事から7名、夫々の味わいある。また、水調歌頭の意味を始めて知った。(松)