人間の大河 馬越陽子展

 

日中国交正常化35周年記念 
北京国立中国美術館展帰国展

■2008年12月23日〜29日
■日本橋三越本店本館
6階美術特選画廊

 

 2007年11月、北京国立中国美術館で開催された「日中国交正常化35周年記念馬越陽子油画展」の帰国展。
 50年間、「人間の大河」をテーマに人間の生命を描き続ける洋画家馬越陽子さん。そのぶれのない作調は今展においても0号から200号まで一貫しており、画家のプライドと確かなポリシーを感じ取ることができた。画肌に見る迸るような絵の具の動めき、生気溢れる線表現、いずれも馬越陽子自身の感情が描かしめていることを読み取る。
 馬越さんは一作の制作に1年はかけるらしい。中には5、6年の歳月を費やす作もあると言う。この時間経過は馬越の絵画理念に基づくものだろう。つまり画面を熟させる、絵の具を熟させることが絵の言語化へとつながり行くと言うのだ。なるほど余計な説明や解説は不要であることを画面はよく物語っている。掲載作に見る鮮烈な赤の炎舞、青、黄の原色とともに観者の目に飛び込んで離れないのは、やはり馬越に内在する強烈なスピリッツの具現化に他ならないからだろう。全45点の出品。一筋の道を見ることができた。
 現在、独立会員、女流画家協会委員、多摩美大学院客員教授。  (シノハラ) 

   

  

     「人間の大河 ―闇を照らす炎― 」  200号