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喜寿 日本芸術院会員、日展理事長の橋本堅太郎氏の五年ぶりの個展。2000年に日展の理事長に就任し、日展会館の建設、国立新美術館への移行問題、さらに日展100年展の開催など大きな事業の企画実行に関わり、成功裡に導いた功績は大きいものがある。そうした超多忙の中2004年には大田区の蜜乗院に「閻魔」を制作、翌年福島女子刑務所にブロンズ母子像「つたえあい」を設置、昨年は花巻市に「宮沢賢治像」を制作するなど継続した作家活動を実施してきている。「日展関連の仕事で殆ど時間が取れない状態が続いています。この個展もギリギリの状態で開催にこぎ着けた。」とは橋本氏の言。作品は日展、日彫展に出品したこれまでのモチーフをモディファイしたものも見受けられたが、いずれも現代の世相を反映した自らの思いが込められた作品で、それぞれの制作意図を記したメッセージが新鮮であった。その中、掲載の「霞城の太刀風」に足が止まった。「会津の白虎隊は世間によく知られているが、最年少は、16、7才である。二本松少年隊(福島県二本松市)は、12、3才から結成されていた。小野派一刀流の唯突きだけを教示され散っていったその姿を思うと何ともせつなく、形にしてみようと思ったのだが・・・」。二本松出身の作家の思いが強烈に沁みてくる。小野派一刀流の道場が近くにあり、その道場の少年剣士にモデルを頼んでポーズをとってもらったと聞く。白虎隊の陰に隠れた幕末の悲話を恥ずかしながら初めて聞かせていただいた。ぐっと前だけを見据えて突き進むのみの悲壮感が伝わってくる。おそらく本作品も少年隊ゆかりの場に設置されると思われる。 |
■8月14日〜20日 ■日本橋三越本店本館6階
美術特選画廊 ![]() 「霞城の太刀風」 ブロンズ H148×W72×D240cm |