| ― 生ある歓び ― 武内枝雪 百寿記念書展
日本書道学院会長の武内枝雪さんが還暦・米寿の個展に続いて、いよいよ百寿記念書展開催にたどり着いた。数年前から楽しみで仕方がなかった展覧会の一つ。折に触れ百寿展が話題になり、その都度、武内さんのお元気な姿と気概を感じ取っていただけに、まさに待望の展観である。そしてそこに展開された40点に出会うと、真の意味で驚かされたというのがまぎれもない事実である。そこにあったのはいわゆる枯淡なぞで形容されるものではなく、生気に満ち溢れた書線の競演であった。惑いも迷いもない溌剌とした線の流動。聞くところによると、米寿展終了後すぐに百寿展を計画、九十代の日々の制作は全て今展のための書き下ろしだという。その明確な目標設定が困難を乗り越える原動力にもなったのだろう。掲載の「燃」に見る澄んだ線条、造形においても凝縮と拡散の理が空間を支配するところなど、強靭な枝雪の心情を垣間見る。書・人・酒を愛した枝雪の「生」はまだまだ続く。(篠原)
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燃 〈700×500〉
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