今 和希子・大八木耕一
書展
清新で実に印象深い展観であった。格好を気にせず、ありのままの「今の自分」をぶっつけた平面がよりそれを増幅させたのかもしれない。大八木耕一、今和希子夫妻による大作を中心にした120点。何れも近代詩文書が中心だが、その書風は明らかに違う。大八木の紙面は緻密な空間処理を計画し、方向性が決まったらそこに線を落とし込むように何枚も何枚も書き込んだ跡が窺える。一方、今のそれはまるで正反対の行き方かもしれない。空間を恐れず、ある意味では無計画に素材の言葉をいきなり線条と化すような思いきりが見られる。この差異が面白い。そうした二人の大作が一堂になっているのだから壁面は自ずと賑わうのである。背反の調和こそが大調和を生むことを、この広い会場一杯の作品群が教えてくれているようで、そこには清々しさがあった。
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風きれい(稲畑汀子)〈1500×3310〉
余白(山崎暁子)〈1360×3540〉
点ひとつ(山崎暁子)〈1800×8000〉
ゆっくりあるく(山尾三省)〈2270×3180〉 |