第19回千歳会刻字展より


会長 薄田東仙


● 12月3日〜8日
● 東京銀座・鳩居堂画廊3F

 

 書・刻字を世界のアートとして広める運動は今やすっかり定着してきたが、それを誰よりも願い、そして先頭に立って制作、指導、発表に努めてきたのが薄田東仙氏である。日本刻字協会会長、国際刻字聯盟会長として長らくその手腕を振るいながら、毎日書道会理事、全日本書道連盟常務理事として広く書壇の動向にもかかわっている。そんな薄田氏が代表の千歳会が毎年師走の銀座で展覧する「千歳会刻字展」。今回も多様な刻字表現44点が一堂になった。漢字を中心に漢字かな交じりも散見、陰刻・陽刻の刻法、箔押し・着色の技法なども伴って一作ごとの特徴がよく窺える。そして現代刻字の基本とされる「自書自刻」の理念も踏襲される。その展開を示すように薄田会長の掲載作には原書も添えられた。青山杉雨、長揚石に師事したその書線には立体感が漲り、それを忠実に再現した緻密なのみの跡と板のはつりが見どころだ。
 コロナ禍で中断していた海外での講座再開も目途が立ち、世界を視野に入れた意気軒昂の活動がこれからも続く。(篠原)

 


参 学