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柳澤朱篁の書展
書壇院理事長の柳澤朱篁さんが、19年ぶり2回目の個展を開催する。隷書大作を中心に行書も加えた22点の展観予定。今展のメインは何と言っても横9メートルに及ぶ李白詩「蜀道難」だ。ダンボールを岩肌に見立てて柿渋紙を張り、その上に摩崖隷書を乗せた超大作。今展のねらいの一つでもある「摩崖研究の成果」を問う乾坤一擲の作品になりそうだ。柳澤さんと摩崖の出会いは1982年に遡る。初めての訪中が鄭道昭摩崖の旅であった。86年には漢中も訪問し、開通褒斜道刻石や石門頌の現実を知る。その時「人間の力」が伝わってきたと言う。隧道の内外に刻され、自然と一体化した摩崖碑に「何か特別な力」を感じ、そこに「存在感」を見いだしたとも。その存在感こそが今作の制作を突き進めたのであろう。李白長文詩の素材選択と相まって、柳澤朱篁渾身の書世界が会場を凌駕するだろう。「藏巧於拙」においても、「岩を刻む思い」は確かに線をあまりにも厳しく紙に喰い込ませている。書壇院理事長/毎日書道会評議員/書道研究東香会会長 (篠原)
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菜根譚之一節 820×3400
李白詩「蜀道難」 2420×9050 |