第118回日展

岡野 楠亭

「虚佇神素」

 

 印影と側款拓のみの作品。周りの白の広さが返って朱色の鮮明を高めている。印面はプリミティブな篆書に興じ、側款はアカデミックな楷書。両者の背反も見どころだが、共に精緻の刻法には変わりない。上品の域もある。(篠原)