池田 桂鳳
「荒城の月」
土井晩翠作詞全文を調和体で書した作。誰もが知る抒情歌を作者持ち前の仮名線で滔々と書きつなぐ。「墨色と潤渇の変化で詩情を表そうと」したところは実に桂鳳らしい。人世の栄枯盛衰がにじみ出る線条に心は打たれる。(篠原)