第48回水穂書展より
理事長
池田 桂鳳
「四曲屏風(万葉集)」
先月号の12面で紹介の第48回水穂書展より池田桂鳳氏の作品をカラーで再紹介させて頂く。
今作は、下部に鴬色の方形を違い棚の如く配した品格ある4曲屏風に、刈安色の料紙に夫々万葉集一首を書した構成である。桂鳳氏は日比野五鳳翁に子供の頃から習い、師事した書家だが、五鳳翁の放ち書きの機微を特に自風に昇華させた希有な存在で知られ、平成16年に日展文部科学大臣賞、平成19年日本芸術院賞・恩賜賞を受賞した。
しかし、今回は古典様式を倣っての展開で、その4紙、4首で爽快な視点の流れを演出した。2紙目の左下部と4紙目の左上部の空間呼応が、3紙目に充実感を与えて全体を引締めている。自在な展開で魅せる力量は流石である。 (松)
