書と墨彩画展 
一如を目指して

田澤伯堂

「月の砂漠」

  
 長年中島司有師の主宰する現代書道研究所で古典を中心に学んできた田澤伯堂氏が、02年3月現書研を離れ独立、同年7月の中島師の逝去は田澤氏にとっても衝撃であったとは思うが、今回の個展は氏の新たなる一歩とする確固たる意思が窺えるものとなった。
 「20年余の教員歴のなかで、生徒たちに伝えてきたことや、その経験のなかで、その時々に心の琴線に触れた言葉、悩んだときに心を癒してくれた景物や詩・句などの一部をまとめました」とあるとおり、今展はメインテーマを挙げての個展とはならなかったが、近代詩文の在り方を探る冒険的な試みも随所に窺える展観となった。氏は書の他に水墨に通じ、特に自作の水墨画と書を組み合わせたものに独特の感性を感じた。今後の活躍を期待したい。毎日書道会会員、伯水会主宰等。 (松)