石飛博光 近作展
2021「立体的表現の試み」


● 1月5日〜10日
● 鳩居堂画廊4F

 昨年3月、開催中止となった第56回創玄展(小紙昨年5月号既報)に展示されるはずだった大作「ひぐらしの発心のこゑ梢より」(片山由美子句)を中心に大作、小品21点の展観。画廊3階では自社中「博光会」の新春展も同会期で開催された。
 石飛博光といえば、正月の二十人展にはじまり、創玄展、毎日展、日展と主要展覧会で名を馳せる。メディアでの活躍も衆目の認めるところだ。そして何よりも_その時の作家の全てを懸けた大個展が想起される。直近では2015年の「奏でる言葉」(銀座・和光)。そして今でも残像として離れない超大作屏風「波」が発表された2001年の「愛しき世紀」(東京銀座画廊美術館)を思い出す。横8メートル弱に及ぶ大屏風が会場に横たわっていた。真ん中にぶちまけた青のしぶきは何度もリハーサルを重ね、本番に臨んだと言う。表現魂そのものがあった。そんなことを脳裏に過らせながら今展を見ると、「是々非々」に目が留まった。二曲屏風を前後させての立体表現。荀子語の具現にも見える。この辺に石飛博光の新たな展開が潜んでいる気がしてならない。(篠原)

 

 

 

是々非々(荀子)