第46回国書展より

―卒意の書―


会長
津金 孝邦


第46回国書展に出品した2点のうちの調和体作品。斉藤茂吉が太平洋戦争末期の昭和20年に詠んだ歌である。故郷山形県上山に疎開していた村に空襲を告げる半鐘が鳴り響いた驚きが直載に伝わってくる。その心情を汲んだ書き手の思いが紙面を埋めてゆく、まさに卒意の書である。今回も父津金?仙の特別展示があったが、?仙ゆずりの線質を持ちながら一文字一文字の関連から行間、更に全般に及ぶ独特の呼応バランスを発揮している。そこには巧く書こう、良く見せようなどの気持ちは更々ない。あるのは表現意識のみだ。(松)

 

たたかひの終末ちかく…