第61回書星展
―迸る気と精神的気韻―
顧問
浅見 錦龍
第61回書星展より顧問の浅見錦龍氏の作品「群像」をピックアップする。
前にも記したが、錦龍氏は腰骨の疲労骨折で書星展、太玄会書展、読売書法展、日展の会場、祝賀会にずっと出席をひかえてきたが、書作出品は継続。作品サイズはその関係でいささか小さくなったものの、逆に迸る気と精神的気韻は強く深くなってきていた。
昨年卆寿展を開催し、更に今年3月「錦龍九十一展」を実施して気力の充実振りを改めて実感した次第であった。今回の「群像」は紙裏に食い込むような強い線であり、それが空間の白に凛と輝いている。意は、「多くの人々の姿」だが、現在の環境下の日本人全般を意図したものではなかろうか。国とは何ぞや!日本人とは何ぞや!と、生きる意志の本意を含む語りかけが聞こえてくるようだ。
思いのシチュエーションに即応した筆法と構成力、歳の渋い線が書きたい、渋くて切れの良い字」と言う言葉がそのまま表われた作品である。 (松)
