第16回晨風会展より
会長
河野 隆
第16回晨風会展より気になった河野主宰の作品を数点挙げた。
先ず、並んで展示されていた「有餘」と「詩品中句」の取りあわせの響きの良さ。韻をふんだ響きと文字の爽快さの「詩品中句」は漢字作家顔負の仕上がりで、先の故郷展出品作と同じ句を行草作品に纏めた。「有餘」は年年有餘(画魚)からの引用か。左部の魚図が心地よくフィットする。また、今年大東大を退官する星弘道氏への贈印が数顆展示されていたがその大振りの1点。座りのよいバランスある朱印で彫りも深い。そして「平々凡々」と刻された竹印である。竹は台湾産、日本のものより印刻に向くという。上部からの全体像と印面、印影を一枚に纏めてみた。印側に施された紋様と色彩施工、紐付けも河野氏の手によるものでセンスの高さを感じる。
画は墨蘭圖を挙げた。蘭は水墨画家が筆線を鍛えるために常に描く画材だと聞いたことがあるが、以前に比して更に進化した。(松)

墨蘭圖
