第15回晨風会展より
― 着実な歩みの成果 ―
会長
河野 隆
日展会員、全日本篆刻連盟副理事長で現代書道二十人展のメンバー河野隆氏主宰する晨風会の第15回展出品作を紹介させて頂く。
1点は大東大書道研究所所蔵の宇野文庫「元彦墓誌」の楷書の臨書。真摯な気持ちで取り組んだ清爽さが漂う。次に傅山の臨2点の内「七十八歳所作詩」二幅を挙げた。狂草的趣ある闊達な筆意をくみ取りながら筆の開閉が効いてリズムある。六顆の印譜作品は、中国二胡奏者への印とお聞きしたが、夫々異なる風趣がありセンスの良さが窺える。画もいよいよ本格だ。
河野氏は一昨年4月、郷里大分県臼杵市の中國陶瓷美術館において書・篆刻歴40年の大々的な作品展を開催。その盛会振りが思い出されるが、篆刻界の次代を担う期待の星として注目度は益々上がっている。また、氏は教育者として大東文化大学の主任教授としてあり、今年1年間の自主研究期間を受け、台湾の芸術大学の客員教授として日本―台湾を往復する予定と聞く。読売、日展の関係、それに学生指導の任もあり、フルに研究に没頭できないとの事だが、学生、弟子への指導に大画面のインジェクターで印刻面を映しだす新方式を考えられている。 (松)

晨風廬鐡筆

晨風廬鐡筆(部分)
