岩永 栖邨 書作展
■ 2月25日〜27日
■兵庫県立美術館 原田の森ギャラリー東館
香瓔会(榎倉香邨会長)の次代の要として期待のかかる岩永栖邨理事長の個展。
岩永氏は昭和25年に長崎に生まれ、佐賀で育った。小学4年から書に関わり、福岡教育大に入学、同級生には師村妙石がいた。卒後、書道教員として兵庫県福崎高校に赴任、くしくも畑林畊陽が同期であった。
岩永氏はもっぱら授業専任であったが、ある日NHKに出演していた榎倉香邨の書を書く所作に衝撃を受け感動、即弟子入りを決心したという。そして教員同期の畑林畊陽が香瓔のホープと知るのである。10年の差と抜群のセンス、やがて純粋に畑林氏を目標に書の研鑽が始まる。それから30年、二度の日展特選を受賞し書家としての地位を確立したが、目標でありライバルであった畑林は故人となった。
岩永栖邨の書は紹介作品でも分かるが、線質が強い。北魏の書や木簡の趣、香りがある。かなは香瓔主流の香紙切より関戸、寸松庵系調である。今展は、漢字とかな線の自風の調和を目指し、香瓔の要となる氏の新たな決意が感じられた。(松)
