若山牧水没後90年記念
榎倉香邨の書
−ふるさと− 小野展


● 2月9日〜11日
● 小野市うるおい交流館エクラ

 

 今年1月に先行開催した宮崎での「若山牧水 没後90年記念 榎倉香邨の書−ふるさと−」に筆者も現地取材し、3月号に紹介させていただいたが、引き続いて、兵庫県小野市で開催された。周知の如く宮崎は牧水のふるさと。香邨氏は西脇市の生まれで隣市の小野は宮司を務めたゆかりの地である。宮崎展でも宮司時代から書家として立つ決意をしたエピソードが語られていたが、少年時代に画家への指向があったとも窺ったことがある。書の修行時代は古筆の習得、いわば技術を鍛えることにあるが、香邨氏は古筆の裏側、要は時代背景と歌のイメージを常に対比するという学びの基本姿勢があったのではないか、と思われる。そうしたリアリズムの意識は絵画とも直で繋がるのだが、ことは単純でない。作品は対極であるイデアリズムとの鬩ぎあいの中で生まれてくるのだ。   
 近代的な小野会場に円形状に展示された47点の作品群。北播磨ゆかりの詩人・歌人の上田三四二、坂本遼、山口茂吉の3氏の歌・詩も各2点書作品として出品されていた。
 宮崎の公演でお聞きした「みなさん恋をしましょう!老いは関係ありません」の香邨氏の言葉が耳の奥に今も残る。(松)


 

 

 

 

 

 

 

会場風景1

会場風景2