第31回寄鶴文社より

青山杉雨、高木聖雨


● 5月29日〜31日
● サンシャインシティ文化会館

 

 寄鶴文社は、文化勲章・日本藝術院会員の故青山杉雨師の直弟子とその門人で、青山師亡き後に弟子筆頭の成瀬映山氏を中心に、槙社文会として創設された。青山師の書や学書姿勢、また「書に於ける線は、黒一色に過ぎない単調なものではあるが、複雑化した種々の感情を、自由自在に示現する玄妙さを有す」との思想に心酔し、数十年間青山イズムを継承し、さらに現代の書としての理念、情感を作品に加味する努力を続けてきた。平成23年槙社文会の機構改革を経て翌年、第1回寄鶴文社書展(梅原清山会長)として開催、現在は青山イズムを最も深く受け継ぐ_木聖雨会長(文化功労者顕彰)がしっかりと支えており、槙社時代からの展覧回数を踏襲する第31回展と決定した。
 青山師の特別出陳「成壽」と高木聖雨「雌伏」を並べてみると、文字の構築は杉雨師の滲みある自然体に対し聖雨氏は秘めた力を抑えて溜める。文意を表現に収斂するという要素は十二分に発揮されている。因みに「成壽」は天寿を全うすること。「雌伏」は活躍の機会を耐えて待つことで、時は正に迫っている、そんなエネルギーが内包されている。更なる飛躍を期待したい。 (松)

 

 

 

 

遺作 成壽(75歳頃)  故 青山杉雨