第2回水田芳美書展

―心をこめて―

■5月4日〜9日
■銀座・鳩居堂4階

 

 「私にしかできない七回忌をやろう」水田芳美さんの決意が個展として結実した。「夫に感謝し、思い出にひたり、祈る。生きること、命の大切さを讃える」そのままの作品内容。亡き最愛の夫への最大の法要であろう。そして書の可能性を示唆する好展観になった。
 出品作から3点を紹介する。まずはメインになった六連の大作。夫吉春さんがカラオケで必ず歌ったという「黒い花びら」と、水田さんが学生時代から好きだった歌詞「再会」が書かれている。特に後半三連の直情の線が印象深い。渇筆線に心境を叩き込むかの如きである。現代詩人竹内由枝さんの歌八首を銀箔を配した料紙に散らした二作目。清浄な線が美しく光る。竹の絵柄の料紙に山中智恵子さんの歌を書いた作は空間が生きて品格高い。他にも「かな心経」や「吉春のこと」の巻子、「ありがとう」などに注目した。
 毎日書道展審査会員、あきつ会副理事長。 (篠原)

 

 

 

 

 

 

「黒い花びら」永六輔詩/「再会」佐伯孝夫詩   

このよへの…(竹内由枝)

さやさやと…(山中智恵子)