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第77回謙慎書道会展より
第77回謙慎書道会展が東京都美術館と池袋サンシャインシティー・ワールドインポートマートの二会場で開催され、都美術館での初日二回のデモンストレーション(席書揮毫)と、会期中三日間・六回のギャラリートーク(池袋会場は一度のギャラリートーク)で盛会となったが、その膨大な出品作中、梅原清山顧問の作品「雋器」を巻頭紹介させていただく。(役員の注目作は9面カラーで紹介)横長方の紙にどっしりと二字を配置して凛然とした存在感を醸しており、正に頑固さと威厳を放つ清山六朝風楷書の典型といえよう。「雋」はシュン、センとも読み、「最高に優れた、優秀」の意。従って「雋器」とは大器晩成をなすような優れた人材、すなわち逸材をいうのであろう。昭和時代に綺羅星のごとく存在したカリスマ的な書家の殆どが鬼籍に入り、場に威厳を持たせられる書家は梅原清山氏ほか数人となった。その憂いと人材待望の思いが撰文となったのであろうか。偉大な師・青山杉雨の追慕と今後の決意が本作「雋器」の引首印「師槇軒」と落款「襲明」に込められていると思える。款に游印を使用すること稀にあるようだが、この襲明の意「大きな道を明らかにすること」と本文、印首印が揃ってはじめて清山氏の意図する作品となったと思われる。
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