―乾坤一擲の大個展―
書 杭迫柏樹 の世界展
●9月7日〜11日
● 京都文化博物館
(5・6F全フロアー)
日展内閣総理大臣賞を受賞、語句の深意を読み解きながら「書」空間に思いを込めるという書作姿勢を貫く中、第39回日展出品作「送茶」で日本藝術院賞を受賞し、斯界にその名を刻んだ。
杭迫柏樹氏は昭和9年、静岡県森町の生まれ。幼少の頃より書に親しみ、高校で静岡県知事賞を受賞。科学者を夢見ていたというが諸事情で断念し、書の世界を目指すべく京都学芸大学の美術科書道を専攻、卒業後は高校教師を経て村上三島氏に師事し、昭和37年日展初入選を果たしている。
ところでこの大個展の計画は、杭迫氏の後援会「東游会」(最高顧問:高村正彦自民党副総裁)が4年前に発足し、その後に提起されたと思えるが、後援会を中心として既に2年前から進められてきており、当初「目黒雅叙園」を会場として今年8月に開催予定と、昨年聞き及んでいたが、今回の個展のコンセプトを満足させる為、会場変更となったと思われる。
さて、今展の5階の第2会場の企画・構成だが、1、現代を映す書(あなたが選んだ言葉を同時代の私がどう表現したか)。2、ふるさと讃歌(誰しもが抱くふるさとのすばらしさを書と写真で展開)。3、さまざまな素材との出会い(陶、石、木〈葉含む〉、竹、布などに書く)。4、日常生活に溶け込んだ書の諸相(碑、看板、カレンダー、本の表紙、ラベル)。5、日中文化交流の記念譜(書、画、文物、書籍、証書)。6、東日本大震災復興祈願「私の百語」(石巻市へ寄贈)。
今展の代表作30点、と自薦作品の中から10点を紹介
(巻頭含め)させて頂いた。大展覧の会場の様相が、今から楽しみである。 (松)

不易流行(平成13年・第55回日本書芸院展)150×65cm

乾坤一擲(平成20年・第52回現代書道二十人展)182×106cm

温故知新(平成23年・個展「ふるさとの詩展」)165×45cm
