文化勲章受章記念
高木 聖鶴

2014年6月6日〜7月6日

会場岡山県立美術館


 平成25年度文化勲章を受章された高木聖鶴氏の受章記念展が、6月6日〜7月6日まで開催された。岡山県出身者で文化勲章受章者は聖鶴氏で8人目となるが、県在住者としては初めての受章である。
 初日のオープニングには岡山県関係者、朝陽会、全国から書家、書道関係者が集った。挨拶に立った山陽新聞社社長、岡山県知事、岡山県立美術館館長らが、同県総社市を離れず書業を一心に貫いて自身の書の世界を構築されたことを絶賛。その挨拶に続いて「書を生涯学習に、これが天命と定めて出発して現在まで変わらず来れたことが、大きなご褒美をいただくことに繋がった」と聖鶴氏は語った。簡潔だが重い言葉だ。
 そう、いつも書に対しては自然体。書が体の一部であり、且つ生活そのものだから言える言葉なのである。初心貫徹は尋常のことでは出来ない。事実、書を始めた頃はあらゆる書の雑誌を取り寄せ、良いなと思った先生を直接訪ねたことも度々。そんな中で生涯の師・内田鶴雲に出会うのである。師の書によせるすざましいまでの情熱、勉強の深さに敬服し、「仮名だけでなく、漢字をしっかり勉強しろ」「まねをするな、自分の字を書け」の指導法を踏襲、師の創設した朝陽書道会を引き継いだ後も自分自身の理念として実践してきた。
 今回の日展初入選から、昭和40年、50年代の作品、良寛、近年作品、個展作品まで網羅した展示は、正に集大成。氏の書の遍歴、歴史を追ったコンセプトの明確さが出て、鮮烈で且つ心地よい印象が残った。  (松)

 

春と秋 1986 年 日展会員賞(公財)総社市文化振興財団蔵

 

天離る 1973 年 日展特選 (公財)総社市文化振興財団蔵

賀歌(六曲屏風 部分)2003 年 朝陽書道会屏風展 成田山書道美術館蔵

 

良寛詩 徳島県立文学書道館蔵