卒寿記念
高木 聖鶴 書展
■ 11月23日〜12月3日 ■和光ホール展
文化功労者・高木聖鶴氏の卒寿記念展が開催され、大盛会となった。
美術界でも、和光から熱心に請われて3回目の個展を開く作家は稀有であろう。日展理事を定年で退いて久しいが、それだけ聖鶴氏のファン層が広く氏の作品を手元に持ちたいと願う人が多いという証でもある。洗練された和光のディスプレーと展示もさることながら、それにぴったりと嵌まる聖鶴氏の作品群。卒寿にして揺るがぬ細線の切れはまさに特筆もので、紹介の藤原敏行「古今和歌集」の扇面に見る優美な細線の流れ、切り継ぎの豪華な料紙を巻子仕立てとした「古今和歌集抄」。特に金装壁に一枚づつの36点の小額で貼り交ぜ的に構成配置された三十六歌仙は演出でも魅せる。また、「かな書きは、漢字の勉強を怠っては作品にならない」という内田鶴雲師の言を忠実に継承してきた証でもある、孫過庭と懐素の全臨は圧巻の一言。(松)
