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宮澤賢一 展
日本画府洋画部参事、葛飾区美術会副会長などを務める宮澤賢一の4回目の個展。100号4点を含 む27点の展観。宮澤の画面構成は能のシテを素材にすることが多い。今展作でもそのほとんどにシテを登場させ、背景との複合画面を構築している。一昨年の個展で話題になった「疑いは人間にあり」(F100)では菅原道真の面を被ったシテが前面に描きだされ、振った右手の扇子の先遠方には原発の爆発が夕陽に染まっていた。つまり宮澤の複合画面にはそうしなければならなかった何かしらの訴えが潜んでいるのだ。これを宮澤は「本来の日本の姿」という言葉に集約する。能には「仏教以前の先祖信仰のようなものを感じる」とも言う。だから余計に自然破壊、人間破壊が許せない。必然の複合を生む所以なのだろう。さて掲載は最新作。今年の日府展(オンライン展示)出品作でもある。最近は「絵画の装飾性」を考えていると言う。西陣を羽織った前シテ、後シテを重層させ、背景は無地。能「石橋」の場面を凝縮した重厚な画面だ。宮澤がこのテーマをどう展開させるのか。かなりの勉強家だけに、次作が待たれる。(篠原)
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石 橋(しゃっきょう) 〈F100・油彩〉 |