第64回春の院展 

下田 義寛

「月 明」

 むら雲のあい間から顔をのぞかせた満月が、富士山の霊峰を皓々と照らし出し、山麓の雲や樹々の姿をおぼろに浮かび上がらせる。月光のニュアンスや陰翳の深みを群青のグラデーションで印象づけている。