全展第32回彩曜展より
― 現場取材の臨場感を堅持 ―
代表 大林せつ子
全展の前代表(故)山内白葉氏が1975年以降、現場取材の写生勉強会を企画。約26年間にわたる現場主義のひとつの発表の場として生まれたのが「彩曜展」であり、現代表の大林せつ子さんも写生勉強会に率先して参加を続けた幹部である。
新体制となって現場主義最優先の風潮は和らぎ、室内制作や抽象系も受け入れて全展の作域は広がったが、現場写生の風景作品は会の大きな軸としてあり続けており、それが全展の展示内容を今も支えている。
今展に大林代表は「箱根」風景を出品。旧箱根道の険しい高所から富士を展望した。夕陽に染まる一面の雲海に埋まり、山頂付近のみを覗かせた富士をポイントとして、デッサンの線描を残した近景の岩場から木立、面構成の杉林、そして富士の裾野へと視点を巧く誘導している。
現場に足を運ぶことで生まれる臨場感がある。(松)
