| ―葉書に描く―
高頭信子日本画展
「小世界の奥深さ―書と倶に」
● 4月22日〜28日
● 京橋/ギャルリー・コパンダール
高頭さんが川端龍子に師事し青龍社で鍛えられていた頃、師から「具象を描いて、なおかつ観る者にその作品から抽象を想起せしめる態の作品をこそ」と望まれる。高頭作品の根底には常にこの言葉の重みがあるように思われる。だから毎作、画面の奥行きが深く、時に幻想感さえも漂わせる。
そんな高頭さんの作品発表の場は東方美術協会主催の東方展はもとより、40回を数える個展活動にも重きが置かれてきた。今展もその一環だが、今回は全作葉書作品である。しかも書とのコラボレーションも見られる。書とのかかわりは女子美時代まで遡り、当時は高校書道の教員免許も取得できたという。大変興味深い話だ。出品21点中、約半数の作に書が加わる。高頭さんはこれを「詩絵留葉(シエルハ)」と名付けて、会も主宰する。
掲載作は実に高頭さんらしい色面を見せているが、中央部に横たわる複層の森字破筆の暗闇が画面の深奥を誘うかのようだ。右上の黒い月がやけに輝いて見える。 東方美術協会会員/大田区美術家協会会長 (篠原)

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