第70回春の院展

 

郷倉 和子

「宙と共に」

 

 池に泳ぐ鯉一匹、悠揚迫らず泳ぐ姿は泰然としている。その水面には明るい空の雲と梅ヶ枝が映っている。ゆったりした鯉の動きにつれて出来る水紋。天も水も地も混然一体、鯉の無我の境地は画家の思いと一体。(中)