第65回春の院展

後藤 純男

「雪の大和」

 歴史を経た由緒ある堂塔伽藍が時ならぬ雪に白くつつまれてゆく。降りしきる雪は辺りの音を消して、無音のなかの七堂も樹々もむしろその存在を確かにし、閑寂の景が雪化粧を得て華侘びの世界へと化す。