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第39回白士会
黄山天都峰正歌 加藤正音
加藤正音さんは掲出作ともう1点「西枇杷島山車泰亨車大太鼓絵」として「唐人鳳翔舞」の図を出品している。その意欲ぶりは年々充実してくるかのようだ。 さて、掲出作は題名のごとく中国・黄山の図である。黄山は奇峰で知られるが、中国では黄は、老人を敬うに黄老と呼ぶようで、黄山もやはり畏れ敬まわれた山であったのであろう。 この作品では天高く衝く奇峰を前後に二つ、薄雲を通して白日が描かれている。峰はやや渋い深緑を呈し、雲が峰々に浮かび、白日を受けて黄に白に輝き、雲の切れ目からは青空が望まれている。 情感豊かに、単に奇峰の形態的面白さを見せるのでなく、この峰を仰いできた人々の眼差しを存在感確かに、かつ静穏のうちにとらえている。 思うに、画家は黄山を蓬拉山に見立てたのではなかろうか。蓬拉山は仙人の住む縁起の良い山とされる。そんな伝説を絵物語としてでなく、確かな手応えとして黄山を仮りたのではないか。それにしても穏やかで豊かな作品であることか。 (中) |
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