鳥たちに 魅せられて

上村淳之 日本画展

 

 

「雪 野」 50号

 

 現日本画壇で鳥の画家といえば創画会の上村淳之氏と言わしめるほどであるが、氏は奈良の自宅に280種、1500羽にもおよぶ鳥たちと生活を共にしながら、毎日の生態観察のもとに、姿態や仕草を絵画の中に再現してきている。その作画姿勢の一貫したスタンスは写真を通したものでなく、肉眼でとらえた鳥、剥製ではない生きた鳥の内面性を紡ぎだしており、日本芸術院会員となった現在でも、毎早朝の餌やりと観察は日課になっていると言う。
 今展は12月の東京を皮切りに新年におよび、福岡、京都、名古屋と巡回される。出品は三羽のシギが月に向かって物思うシーンを擬人的にとらえた150号の「憩」、春から冬の四季の鳥を風炉先屏風二曲一双に描いた「四季花鳥図」等8点の大・中作品に小品を加えた約20点の作品が並んだ。中でも上掲の作品に魅かれた。品があり情感が伝わってくる。雪野の宝石だ。
     (松)

 

 ■ 2004年12月7日〜13日   ■日本橋三越本店本館6階美術特選画廊
 ■ 2005年1月11日〜16日   ■福岡三越9階三越ギャラリー
 ■ 2005年1月26日〜2月1日  ■大丸京都店6階美術画廊
 ■ 2005年2月9日〜15日   ■名古屋三越栄店7階特選画廊