鈴木竹柏 展
横浜展
■2月29日〜3月6日
■高島屋横浜店 七階美術画廊
東京展
■3月14日から20日
■高島屋東京店 六階美術画廊
(後 大阪、京都、名古屋巡回)展
3年ぶり、ここでは2回目となる個展は、前回の「気・象」から「気・韻」と副題し、日展出品の2点の大作を含め、30号から小品まで計29点の展観。
一貫して、モティフである風景に内在する〈気〉をテーマとする。〈気〉は「万物生成の根元力」ともいわれ、生命のエネルギーの絶え間のない流れ、という意味である。〈韻〉は音響効果をさす言葉で「調和」を意味し、〈気韻〉で生命感が伝わる様子、となる。
日展作『煌』(2009)は、妙義の山塊に陽明を孕んで霧が漂う。金に墨色が混然となり、自然没我の進境に気が張りつめる。
新作からは、3点について触れる。「春気」(30P)は山桜の咲く山里の景で、地は緑に萌え山にはピンクに桜が花開き、遠くは春霞にけむって、温気が漂っている。
「最上川」(20P)も遠く霞む中、川辺の緑を映した川面に一艘の小舟の影が浮かび、「耀く朝」(6F)は光暉満ちるなか豊かに自然の命が息づいている。
塗っては落とし再び塗り重ねる繰り返しが、形象の輪郭を立たせず、画家の深々とした思いから今生まれ出たような瑞々しさをたたえ、心に沁み入ってくる。
(中野)

耀く朝
