杉谷彩光 第50回日本画展


● 10月11日〜15日
● 奈良県橿原文化会館2F展示室

 

 大和万葉の世界を、粗漉きの和紙「沈丁花」に幽玄に浮かび上がらせた異才の水墨画家・岡橋萬帆に若き頃より師事し、萬帆主宰の青燈社で日本画・水墨を学んだ杉谷彩光さん。師亡き後は青燈社を引き継いで独自の活動を続けてきたが、今も記憶に残るのが、1994年に中国革命歴史博物館で開催された日中合同作品展。北京画院と日本作家は岡橋萬帆(日)、杉谷彩光(日)、泙原敬(洋)、石田泰美(陶・洋)の4名、筆者も現地同行取材をさせて頂いたが、杉谷さんの「火焔山」が印象に残る。現在の作風に通じる緻密さと大胆さがあった。
 さて今展は個展開催50回という節目であり偉業である。師の家族から保存されていた未描の屏風を譲られ、6点の明日香風景を描いた屏風作品を中心に45点が展示された。ざっくりとして堂々とした構図、近寄ると細微で緻密な描写に二度驚く。心韻性ある2点を紹介させて頂いた。  (松)

 

 

浅春〈30号M〉

紫陽花〈12号変形〉