第33回日本自由画壇展より
初代会長兼理事長
富岡鉄斎の薫陶を受け、橋本関雪に師事した河口楽土翁が日本自由画壇を創設したのは昭和50年。墨に色彩を加味した墨彩画の有りようを研究し、豪放で繊細な画域を確立した作家として知られるが、平成3年に93歳で逝去。現在佐久市立美術館と生れ故郷の徳島県立美術館に大作の代表作品が収蔵されている。 今回、日本自由画壇の第33回展で国立新美術館に会場を移した初年度記念として河口楽土、伊藤三喜庵、古川一橋の歴代理事長の遺作が並べられたが、中でもやはり河口楽土翁の「老梅」が圧巻であった。まるで雌雄二体の龍が、蒼天に向かって伸び上がろうとしているかのような雰囲気を醸した総身に苔を張った老梅、その鏑に無数の白梅を咲かせて作家自らの境地と重ねる。その存在感の大きさと、生涯現役を貫いた作家魂を改めて見た思いであった。 (松)
河 口 楽 土 「老 梅」