燦の漆芸

服部峻昇 展

 日展評議員、服部峻昇氏の地元京都での5年振りの漆芸展。
 漆芸の道に入って40余年、河北倫明選の倫雅美術奨励賞を受賞したのは12年前で、螺鈿と蒔絵を大胆に融合させた作品はそのとき既にトップレベルにあったが、今展出品の作品群は正に秀抜華麗な作風に一層の磨きがかかってきたといえる。
 そして、新試行の作品が氏の作風に加わった記念すべき個展となった。それは玉虫の翅を貼りあわせた漆作品の登場である。奈良・法隆寺の国宝「玉虫厨子」に代表的な使用例をみることが出きるが、現在では「玉虫厨子」の玉虫の翅は殆ど失われている。氏はそれを現代に見事に甦らせたのである。玉虫の翅を何百匹分も小さくカットして何層にも貼りあわせていく。金蒔絵に緑・ブルーと角度により正に玉虫色に変化する美は感動ものであった。
 紹介の卓「光彩」の上に映し出された玉虫香炉「瑞祥」の色彩変化を見ていただきたい。     (松)
  

 

 

 

 

 

 

   ■10月20日〜26日
    ■高島屋京都店
  6階美術画廊

      玉虫香炉「瑞祥」     卓「光彩」