瑛泉窯築窯60 年記念展
西本 瑛泉 ―縄文の光彩―
西本 直文 ―彩華『煌』―
● 11月28日〜12月4日
● 福屋八丁堀本店7階美術画廊
西本瑛泉氏は昭和3年広島県廿日市市に生まれ、17歳で原爆の悲惨さを経験している。宮本武蔵の生き様に憧れ、自分の一生の修行として芸術を志向。日本画、彫刻を学んで陶芸の道に進んだと聞く。昭和28年に広島市佐伯区の現住所に築窯(瑛泉窯)して、「芸州焼」を創始したのが25歳の時で、吉賀大眉氏に師事して、日展初入選を果たしたのは昭和35年。原爆の悲惨さをテーマとした作品であった。
その後、縄文土器の生命力に魅せられ作品が一変する。縄文文様を配した作品が瑛泉作品の真骨頂となり、平成11年藝術院賞・恩賜賞を受賞されたのは周知の通りである。最近は、紹介の「救世観音」にみるように、縄文と平和の祈りが氏の大きなテーマとして作品創りがなされている。
一方、西本直文氏は父の仕事に魅せられて、若き頃より陶芸を志し、大阪芸大の工芸科陶芸を専攻。一途に作陶に励んで、23歳で日展初入選を果たし、十二単や鎧・兜をイメージしたセンスある意匠性と色彩感覚でモダンな陶芸世界を築きつつある。鉄の黒を更に印象深くするため土にマンガンを入れて高温焼成した薄い陶厚、それに父譲りの縄文様を施し、銀彩で仕上げた香炉は上々の仕上がりを見せていた。
築窯60年記念展に予てからのファンが大勢会場に訪れ、父の金彩、息子の銀彩が晴れやかな調和を醸して盛会となった。 (松)

冠雪富士
西本瑛泉 W:30.0 ×D:30.0×H:25.0�B
