今月の課題 「デジタル化のメンテ奮戦記」 編集主幹 松原 清
日本、アメリカ、中国、ロシアとウクライナ、ガザとイスラエル、韓国、北朝鮮とそれぞれ経済と安全保障で大揺れ状態が続いている。何が真実で何が虚偽か、メディアは改革の左派と保守の右派で分離して新聞・テレビのオールドメディア対ネットの様相を呈している。これから世界はどう動いて行くのか、数々の事件があるが、真相は金の流れを追えば見えてくると言われる程あまりにも人間のエゴが全面に出てきて収拾がつかない状態である。誰の為の政治か、政治とは何かという命題が問われているといえる。この地球号は破滅に向かって進んでいるのだろうか、人間の愚かさを改めて思う。
話は変わるが便利な事はいいことだ。は全ての事象に合致するのであろうか。私がこの全美を継いだ時、活版印刷から写植機へと変る時期であった。IBMやHP、日本の富士通など巨大な電子計算機での電算化が叫ばれて、ようやく廉価版のパソコンが流通しだした頃に重なる。前職の関係でパソコン(8ビット機)で技術プログラムを組んでいたこともあり、美術出版業界のデジタル化の遅れに愕然とした。一方、新参の筆者にとって便利ツールは起死回生となり得る。と思い、全美引き継ぎ当初より顧客管理と発送シールの電算化から始めたのである。資金もない中、私がやってあげると手を挙げてくれたのが前会社の組合委員長のO氏。感謝、感謝で随分と助かったが、その内にマックのパソコンを導入して内部でデータ管理を実施して、各ページの割付を半自動で出来るようなソフトを組んだ。まだネット時代の幕開け初期で、メールも出来たが電話線と音響カプラを繋いでの通信だった。パソコンも圧倒的速度で普及、処理速度が年々上がり、手作りのアプリを組めないようなブラックボックスがある巨大な汎用ソフトとなった。携帯も爆発的に進化増大してネットでの共有も当たり前の時代となり、AIを取り込んだソフトまで現れた。
弊社でも何とか時代についていこうと頑張ってはいるが、如何せん2005年では最新機種だったマックG5を20年所有して使いまわして来た。当時は一台30万円以上したG5だが、今事務所に4台、家に2台、徳島の実家に1台ある。現在のデジタル事情に鑑み、それらのデータを共有する試みをしているのだが時代が古すぎて不具合が頻繁に発生している。もともと年代物なのでいきなり止まってしまうこともしばしば。編集と原稿に追われる時機に不具合が起きるとてんやわんや。お陰で、普通なら壊れたと破棄する状態から幾度も復帰させたノウハウも持つようになった。今月も不具合の修理、チェックの中で編集、原稿、校正奮闘中。
全日本美術『今月の課題』の
1996~2005年を単行本に
全日本美術編集主幹 松原清 著
A5版 272頁 定価2000円