今月の課題 「年末・年始に」 編集主幹 松原 清
今年も残すところ僅かとなった。世界では、新たにパレスチナ自治区ガザ地区の紛争が始まり、イスラエルとイスラム組織ハマスとの戦闘が勃発。ロシアのウクライナ侵攻に新たな火種が生まれたことは世界混乱の前触れだろうか?日本、台湾、南シナ海に係る中国の覇権脅威も大きく、いやな感覚が止まらない。
そんな中、今年の漢字が日本漢字能力検定協会から12月12日発表され、「税」に決まった。全国からの応募総数14万7878票のうち、5976票を集めて1位。5千票以上は2位の「暑」、3位「戦」。4位は「虎」、そう日本一は38年振りの快挙。ファンは万感の想い。
全美も神戸に本拠を移して発刊した1986年3月号から数え、来年3月で満38年を迎える。本当に応援していただいた作家の先生方、読者の皆様のおかげである。ワンオーナー30年説も気にはなっていたが、どうにかクリアして前向きに倒れるまで頑張るしかないと、諸事情を後回しにしてきたツケが今年いちどに巡ってきた感がある。今年2月、市の健康診断で再検査の通知があり、CTを撮ると、出るわ出るわ!慢性膵臓炎の嫌疑で詳細検査実施、結果お腹に拳大のリンパ腫まで見つかった。検体切除手術でガンと判明、7月から抗がん剤の点滴を受けてきた。幸運にも放射線治療はなく、通いでの治療で済んでいるが、年を越えての新たな治療がはじまる。慢性膵臓炎はほぼ確定で、タバコ、お酒は今年2月からドクターストップ。で、もう一つ逆流性食道炎のひどい症状の「アカラシア」の治療も始まる。治療に時間をとられる為、新聞の発行を今回から隔月にすることにお許しを乞う。取材は毎月普段通り実施する予定です。
もうひとつ、重要なご連絡がある。美術評論家協会を2024年春頃に解散することを決定した旨をご報告します。田宮文平、麻生泰久氏の重鎮2名の急逝後、コロナ禍で会員活動が減衰して総会に出席する会員が激減。親睦団体としても活動を続けることが困難と判断、今後の状況をふまえ、幹事ほか会員の同意をとり決定された。
美術評論家協会は昭和22年10月16日発足した。発起人は浦崎永錫、高木紀重の2氏。復興著しい美術界を鑑み、美術界の民主化と日本美術の振興に寄与すべき協会の活動等を協議。通信雑誌記者、美術評論家を含めた広範な組織とした。役員として佐久間善三郎、高木紀重を選出。創立出席者は前述3名に木村重夫、藤谷雨道ら12名。以降76年間、近年筆者も幹事として関わらせて頂き、会員有志での中国旅順、台北、韓国などの美術館を訪問。また、日本各地へも足を延ばし美術談議を深めた。
来年も、一評論家として頑張る所存である。
全日本美術『今月の課題』の
1996~2005年を単行本に
全日本美術編集主幹 松原清 著
A5版 272頁 定価2000円