今月の課題 「新型コロナウイルスの狂騒」 編集主幹 松原 清
日本のみならず、世界中が新型コロナウイルス感染拡大で混乱に陥っている。AFP通信によると、4月5日現在の世界190の国・地域で計116万9210人余りの感染が確認され、その死者数は6万3437人、回復者は21万9000人と発表。当然隠蔽された人数も多大と思われるので、発表数字以上になろう。
因みに日本の感染者は3506人(クルーズ船712人除く)、死者数は85人(クルーズ船11人除く)、退院者は472人(4月1日付)である。
最近、東京の都市封鎖が実しやかに語られているが、東京都の感染者は891人。4月以降数日間で90人を越える増加傾向が混乱を高めている。都市封鎖以前にやることは本当にないのか! 通勤ラッシュの軽減にフレックスタイムを推奨してはいるが、個々の企業への細かな要請を実施しているのだろうか。学校の一斉休校、美術館一斉休館(開館期の強制的中止要請)も然り。曜日別登校、スマートな美術展開催方式など密集を避ける方法があるはずだ。そうした知恵と労力を使わない為政者が多すぎる。宴会や居酒屋の危険性は煽るが、パチンコ屋、風俗などに言及しない。相変わらずマスクは市中に出なくて、出ても外国人(在日)の買い占めを放置しているのが現状だ。
政府がやるべきこと、自治体がやるべきこと、そして社会が守るべきことの自覚と責任があまりにも曖昧である。4月1日突然降って湧いたような国民ひと家族2枚の布マスク配布は、エイプリルフールかと耳を疑った。「アベノマスク」はいただけない。政府は感染対策として入国管理の徹底、感染拡大防止指針の確立(薬、ワクチン他)、倒産などの経済崩壊の救援対策と今後の復興経済の在り方(消費税大幅減税等)を早急に決めるべきで自治体はその大方針に沿って知恵を出しながら住民の不安をなくす方向で動かなければならない。今の対応は、不安を煽っているとしか思われない。
上記関連の話となるが、新型インフルエンザの感染者数と死者を調べてみた。アメリカでは昨年9月〜今年2月までの感染者は2600万人、すでに1万4000人の死者数。日本での2018年の死者数は3325人、2019年は1月だけで1685人の死者数を数えている。
さて、多くの美術展が軒並み中止となり、全美紙面の編集が出来ない状態に陥っている。何とかかき集めて今回8面での発刊となった。公募展を中心とする作品発表を取材・紹介する美術新聞、雑誌は、全くの自転車操業で、ペダルを止めたら倒れるしかない。泳ぐのを止めたら死ぬマグロと同じだ。新シリーズ「アトリエ訪問」も頑張り、ほか何とか工夫をしたいが、次号5月20日発刊号は全く記事が組めず休刊のお許しを願いたい。
全日本美術『今月の課題』の
1996~2005年を単行本に
全日本美術編集主幹 松原清 著
A5版 272頁 定価2000円