今月の課題 夏 考 編集主幹 松原 清
◇毎日蒸し暑い日が続いている。梅雨前線は上昇下降を繰り返し、列島の上に長い間留まって何時が梅雨明けか判らなかった。なんでも今年はチベット高気圧の張り出しが強く、太平洋高気圧との二面に挟まれたところに湿った空気の通路が出来て九州に大雨をもたらせたらしい。いずれにせよ地球に異変が起ってきたという感覚は否めない。
◇一方、日本海と東シナ海を挟んで北朝鮮の核ミサイル問題と中国の領海歪曲覇権主義問題が突きつけられている。韓国との関係も依然ギクシャクし、アメリカのトランプ政権にも細かな対応がもとめられている。こんな大変な時期に加計問題で追求する野党は政治の優先度をどのように考えているのだろうか、もちろん付入る隙を作った与党の不甲斐なさもあるが、尖閣問題や竹島問題、拉致被害者、核ミサイルへの対応を、日本の国益と歴史認識のもとに野党が質問したことを聞いたことがない。従軍慰安婦問題に至っては、朝日新聞が訂正記事を掲載してからも某国と結託したようなことを言ってはばからない党もある。いったい彼らはどこの国のために政治をやっているのだろう、そんなことを思う昨今である。
◇ウイークデーだというのにやたら電車が混んでいる。いつの間にか夏休みが始まっていたのだ。そんな時代もあったよなぁなんて思うが、昔はもっとゆったり時間が流れていたような気がする。せかせかとして自分自身が考える暇もないほど私的な時間に割り込んでくるものがある。携帯電話の異常な普及、電車に座る殆どの人(80~90%)が小さな画面とにらめっこ。文庫本を広げている人を見かけるとほっとするのは私だけだろうか。最近、肩こりがひどくなりマッサージに通う回数が増えているが、ずっと座ってのパソコン仕事のせいである。運動不足で、とにかく目が疲れるし、腰にも悪い。頭の前屈みで首の骨が曲がる携帯病も増えているとか。
◇美術館の団体会期編成替えで、全ジャンルの均等な紹介の割振りが難しくなってきている。極端に絵画に偏る月、反対に書に偏る月。開催すぐに紹介できるところと、ちょっとずらさざるを得ないところがどうしても出てきてしまう。ご容赦願いたい。次の10月号(9月10日発行)は団体会期の都合上、書展が主体となる。以前、読者より紙上展をやってはどうか? という意見を頂いていたが、「自選〈一年間のこの一点〉」をカラーページで自選文をつけて紹介する企画を、こうした狭間期に実施したいと思っている。自身で、これはそこそこいいなと思う作品は所属団体展の大作には限らないはず。もちろん弊紙HPにも一年で消さずに累積アップします。
全日本美術『今月の課題』の
1996~2005年を単行本に
全日本美術編集主幹 松原清 著
A5版 272頁 定価2000円